TOKYO HEART LAB.(東京ハートラボ)

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2017.11.12 プログラム紹介:Morning Lecture『刮目せよ!身体所見で発見するASとAR』【第12回東京ハートラボ】

11月26日(日) メインセッション
Morning Lecture「刮目せよ!身体所見で発見するASとAR」

座長 田中 信大(東京医科大学八王子医療センター 循環器内科)
演者 室生 卓(倫生会みどり病院 心臓弁膜症センター 循環器内科)

はじめに
AS、ARにかかわらず循環器疾患を診断する最初の契機となるのは身体所見であり、問診である。特に心臓弁膜症では身体所見の有用性が高い。ここではASとARの身体所見のうち、発見の契機となる所見について概説する。
1. AS(大動脈弁狭窄症)
ASの身体所見のうち、診断の契機となるのは何といっても収縮期雑音である。ASの収縮期雑音は駆出性であり、Ⅰ音よりわずかに遅れて始まり、Ⅱ音の前で終わる。しかし、注意を要するのはⅠ音Ⅱ音の減弱や収縮期雑音の収縮後期強勢を伴っている場合である。Ⅰ音の減弱は心機能低下例に見られ、Ⅱ音の減弱や雑音の収縮後期強勢は高度ASの所見である。これらの所見により駆出性雑音が汎収縮期雑音のごとく聴こえる。しかもこのような症例こそ治療的介入が必要なことが多いので留意すべきである。補助診断として遅脈や心尖拍動の触知が有用である。
2. AR(大動脈弁逆流)
ARでは聴診よりも視診が有用なことが多い。有意なARでは収縮期の前方拍出量が増加しており、それを反映して脈圧が増大している。その結果全身の動脈拍動が可視化しやすくなる。特に頸動脈拍動は観察しやすく診断のきっかけとなりやすい。視診で頸動脈拍動が目立つときはARを疑うべきである。聴診に際しては拡張期の高調な雑音に意識を集中することが重要である。また、聴診器をやや強めに胸壁に充てること、患者を前傾させることなども有用である。

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開催日:2017年 11月25日(土)26日(日)
会場: ステーションコンファレンス東京/THE GRAND HALL(品川グランドホール)
こちらから詳細をご確認ください。[/us_cta][/vc_column][/vc_row]

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