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2017.07.25 プログラム紹介『弁膜症ガイドラインの活かし方 僧帽弁閉鎖不全症』【サマーキャンプ2017@浦安】
[vc_row][vc_column][vc_column_text]8月6日(金)13:00-13:30
弁膜症ガイドラインの活かし方
「僧帽弁閉鎖不全症」
演者:武井 康悦(東京医科大学)
2017年にACC/AHA弁膜症ガイドラインが一部改訂になった。大きな点としては二次性MR(虚血性MRと拡張型心筋症等の非虚血性MRを含めた)の重症基準が一次性MRと同様になったことと二次性MRに対する僧帽弁形成術ならびに置換術に関する記載が増えたことである。二次性MRの重症の基準は一次性MR同様、有効逆流弁口面積(effective regurgitant orifice area: ERO)が0.4mc2以上、または逆流率(regurgitant volume: RV)が60ml以上、または逆流率(regurgitant fraction: RF)が50%以上と記載された。またStage Dの二次性(主に虚血性)MRの治療について、現在のところ僧帽弁形成術が術後MR再発や予後において僧帽弁置換術を上回るデータが得られていない。従ってガイドラインでは弁下組織温存した僧帽弁置換術を選択することは現状「reasonable」とされている。
一次性MRについてはStage C1の場合に別項が付記され、左室EFが60%以下または左室収縮末期径(LVESD)40mm以上に進行する場合は僧帽弁手術がClassⅡaでの推奨と記載された。それ以外については2014年のガイドラインと大きな変更はない。また経カテーテル的僧帽弁形成術(percutaneous mitral valve repair: p-MVP)は現状のエビデンスからは「not approved」と書かれているものの近い将来、治療フローチャーのどこかに記載されるかもしれない。
このガイドラインの特徴は、①:MRを一次性と二次性に分類して評価していること、②:心不全ガイドライン同様に病状をStage A-Dに分類していること、③Stage C 無症候性一次性の重症MRを左室EFと左室収縮末期径(LVESD)およびAFならびに肺高血圧の有無(肺動脈収縮期圧:RVSP)により細かく分類していること、④:Stage C1、心筋障害の少ない段階での一次性の無症候性重症MRの場合の僧帽弁形成術を比較的強く推奨していること、であり、そして全体として僧帽弁置換術よりも僧帽弁形成術をより強い推奨としている。日本においてはまだ施設間での差はあるが、一次性の場合、無症候性でも重症MRであれば成功率の高い施設で僧帽弁形成術を勧める傾向がより強くなってきている。二次性の場合においても真に循環器内科心臓血管外科とのdiscussionができる施設への紹介をする傾向がある。僧帽弁形成術といっても病変によって手術方針は様々である。内科医と外科医の共通言語をもつことがハートチームとしては最も重要であり、その一つはガイドラインであるが、もう一つは心エコーであると考える。
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開催日:2017年 8月6日(日)
会場:東京ベイ・浦安市川医療センター講堂
こちらから詳細をご確認ください。[/us_cta][/vc_column][/vc_row]