TOKYO HEART LAB.(東京ハートラボ)

HEART LAB.COMMONS

2024.05.12 ブラボ―通信 2024/5/12

なんだか曇ってます さっきまで晴れていたんですが。さて先週は東京ハートラボに度々登場している杉浦淳史先生と再会し、PASCALを習いました。
そう、新しいTEERデバイスのPASCALです。

TEERはTranscatheter Edge-to-Edge Repair (経カテーテルEdge-to-edge修復術)を指しています。これまでマイトラクリップと呼んでいたアレです。これからはデバイスが2つになったので両者を合わせてTEERです。で、エドワーズ社から新たに出たのがPASCALというデバイス(道具)です。具体的な内容については5月23日のオンラインで解説します!

最近気付いたんですが、デバイス留置が終わったとき、海外の先生は”Are you happy?” と聞いてきます。おそらく8割以上の先生が聞くはず。え?幸せ?よくわからないけどとりあえず不幸ではないから、あなたと居て幸せと言っておこう とか考えて “Yes, sure!”とか返事してました。でも、でもですね、あまりにも頻繁に聞かれるんです。1回終わる毎に全てのスタッフから幸せか?って。なんかおかしい。

そこで調べてみましたら、満足か?ということらしい。幸せか?って聞く場合もあるけど、習ったあとには、これでわかったかな?ということらしい。なんだそうだったのか。そんなことなら先に行ってよーって感じでした笑。英語ってほんとに難しいというかおもしろいです。

そういえば、先週はAI解析アプリ https://us2.ai/ を使ってみました。いよいよAIがやってきたって感じです。超音波診断機器に実装されたAIによる自動計測、ではなく、あらゆる会社の心エコーで、一定数の画像を放り込むと全て自動計測してくれます。

確かにいい、精度も高いし、再現性もあるし、完璧!まるで体重計みたい。ただ、スタートラインはきれいな画像。むむ?、特に心エコー担当者の仕事は楽になるのか?ほんとに時短できるか?

AIが医療の流れの一部に組み込まれると、エコー計測の効率化が進みます。さらにAIがレポーティングできるまでの道筋が見えてきます。現場のニーズはAIが診断できる、きれいな画質を撮れるエコー担当者(技師・医師)に集中しそうで、さらに短時間で大量に撮影できる担当者へとエスカレートします。面倒な計測はたくさんだ!と思ってホイホイ使ってると、エコーの流れ的に、こっち(人間)が律速段階になり、AIに追いまくられて、撮影撮影、次!次!ってヘトヘトにならんかなあ。と思いました。

じゃあどうやって生き延びるか!答は様々ですが、まず、エコーレポートは工業製品ではないことで、常に解釈とワンセットです。そこに、科学的な総合的な診断が織り込まれなければならないはず。ハートチームはそういう情報を求めています。だとすれば、問診や身体所見に照らして矛盾しないレポートか、計測値は見た目とあっているか、そう、例えばVisual EFと会ってるか、疾患とあってるかなどの最終ジャッジができるエコー担当者はやっぱり必要かなと思います。そっち方向を磨いておくことで、私達もAIと共存出来る気がしています。はい、Are you happy? 笑 いろいろあるけどさ、明日も笑顔で出勤しましょう!

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